ペギー・モフィット
1939年、カリフォルニア州生まれ。
伝説的なファッション・デザイナー、ルディ・ガーンライヒ(Rudi Gernreich)のミューズ。
父は脚本家のジャ
ック・モフィットで、
『百獣の王ライオン』('55)やケーリー・グラント主演『Night and Day』('46)などを手掛けた。
ペギーは昼間はマルボロ高校に通いながら、夜はビバリーヒルズのブティック「Jax」で働きはじめる。
その後、ニューヨークの演劇学校で2年間、ダンスと演技を学び、
'55年、映画「You're Never Too Young」(邦題「お若いデス」)にチョイ役で出演した。
'58年頃から写真家ウィリアム・クラクストン(William Claxton)と付き合いはじめ、'60年に結婚。
ウィリアムは、チェット・ベイカーらジャズメンを撮ったことで有名だが、
'56年からルディ・ガーンライヒの作品を撮影しはじめる。
ペギーは、'62年からガーンライヒのモデルになり、
'64年、ガーンライヒがデザインした Monokini(*1)で一躍有名になった。
'67年にはガーンライヒとともに『LIFE』雑の表紙を飾っている(こちら)。
アーモンドのような大きな瞳、黒髪のボブ。
歌舞伎からインスパイアされたヘアメイクは、ヴィダル・サスーンとのコラボレーションによって誕生した。
その強烈な風貌は、当時好き嫌いがハッキリとわかれたという。
その後、女優としては'66年に『欲望』(Blow Up)、『ポリー・マグーお前は誰だ?』などに出演。
私生活では、'73年に長男のクリストファーを出産した。
ペギーは、'85年にガーンライヒが亡くなるまで、彼のミューズとしてインスピレーションを与えつづけた。
近年は、2003年にコム・デ・ギャルソンとコラボレーションが記憶に新しい。
'06年には、シカゴのバンド、サ・ハンドカフス(The Handcuffs)が、
ペギーをテーマにしたCD「The
Handcuffs」を発表した。
ちなみに日本人モデルだと、山口小夜子さんが彼女と類似する存在かも知れない。
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「モノキニ」は、1964年、ルディ・ガーンライヒによってデザインされたトップレス水着のこと。
「ひとつの」という意味の「モノ」(mono)と、「ビキニ」(bikini)を組み合わせた造語。
最近では、前から見るとワンピース、後ろから見るとビキニに見えるものも含む。 |
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ルディ・ガーンライヒの足跡をペギー・モフィットがまとめたもの。
全254ページと、内容も充実。
シックスティーズを知るうえで欠かせない貴重な一冊。 |
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■Lou Donaldson 「Alligator Bogaloo」
(1967) |
ジャズ・サックス奏者ルー・ドナルドソンの名盤「アリゲイター・ブーガルー」。
ペギー・モフィットをモデルにした有名なジャケット。 |
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■Lou Donaldson 「Mr Shing-A-Ling」
(1967) |
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ウィリアム・クラインが監督した'66年の映画。
フランスのモード界を舞台にした、コミカルなストーリーで、音楽をミシェル・ルグラン、
エンディングのアニメーションは、フランスの奇才ローラン・トポールが担当した。
日本では、'99年9月上旬よりロードショー。 |
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「ポリー・マグー、お前は誰だ?」をイメージして、日本のDJらによってつくられたサウンド・トラック
(オリジナル・サウンドトラックではありません)。
音楽とセリフをミックスしたオシャレでコミカルなサウンド。 |
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■William Claxton 「Steve McQueen」 |
ボクの永遠のヒーロー、ステーヴ・マックィーンの写真集。
ウィリアム・クラクストンが彼を撮りつづけた作品で、
マックィーンと楽しそうに買い物をするペギー・モフィットの写真が掲載されている。 |
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■出演作品
2001年 「Jazz seen/カメラが聴いたジャズ」
1966年 「欲望」(Blow Up)
1966年 「ポリー・マグー、お前は誰だ?」(Qui êtes-vous Polly Maggoo?)
1959年 「非情の青春」(Girls Town)
1959年 「殴り込み海兵隊」(Battle Flame)
1958年 「Senior Prom」
1956年 「The Birds and the Bees」
1955年 「お若いデス」(You're Never Too Young |