FontCreator

欧文フォント作成ソフトFontCreator(オランダ High-Logic 社)を使って、オルタネート(異字体・代替文字)とリガチャー(合字)の作り方を紹介。


◆ 最新版の確認

check-for-updates

ソフトを購入したら「Help」→「Check for Updates」で最新版にアップグレードする。
2020年1月に購入したときは、なぜかOTF形式で保存することができなかったが、アップグレードしたら問題解決した。


◆ 新規プロジェクト作成

編集中のフォントは「Project」と呼ばれ、FontCreator 独自のファイル形式で保存される。
この時点ではフォントファイル形式ではないが、最終的にフォントファイルにして出力する。

new-project

「New Project」のプロパティ


◆ インストール済のフォントを取り込む場合

open-an-installed-fonts

「Open an installed fonts」をクリック。
※もしくは「File」→「Open an installed fonts」
各フォント形式(TTF/OTF)で取り込み、気になるフォントの構造を調べたりすることができる


◆ フォント形式(TTF/OTF)を変更する

export-settings

「Export font」→「Export Settings」をクリック。
※もしくは「File」→「Export Settings」

export-settings

OpenType 形式にする場合は、「Outline Format」→「CFF(PostScript)」を選択。


◆ 新規グリフを登録する

まず、リガチャー(合字)オルタネート(異字体・代替文字)となるグリフを登録。

insert-glyphs

① メイン画面で「Insert Glyphs」をクリック。
※もしくは「Insert」→「Glyphs」

insert-glyphs

空欄に任意のグリフ名を入力し、グリフ一覧のどこに追加するか選択。

insert-glyphs

③ 新しいグリフはここに追加される。


◆ リガチャー(合字)を設定する

登録したリガチャー(合字)を結びつける。
今回は「fi」と入力したとき「fi」 が表示されるように設定する。

opentype-designer

「OpenType Designer」をクリック。
※もしくは「File」→「OpenType Designer」

opentype-designer

「+」→「NEXT」

opentype-designer

「NEXT」

opentype-designer

「Latin(latn)」とその下に「Deault」が生成される。

opentype-designer

「Default」を選択し「+」をクリック。
「Standard ligatures (liga)」を選択し「Finish」

opentype-designer

生成された「Standard ligatures (liga)」を選択し「+」をクリック。
「Ligature substitution」を選択し「Finish」

opentype-designer

生成された「Ligature1」を選択し、「+」をクリック。
左側「Input」から「f」、右側「Output」から登録したグリフ「fi」を選択。

opentype-designer

⑧ このままだと「f」と入力したとき「fi」になってしまうので、「Input」「半角スペース」「 i」を追記し、「f i」とする。
大丈夫であれば「OK」をクリックし、設定完了。
プレビューで入力確認できる。


◆ オルタネート(異字体・代替文字)を設定する

登録したオルタネート(異字体・代替文字)を結びつける。
今回は「r」を入力したとき、異なる形状の「r」が2つ表示されるように設定する。
※事前にオルタネート用の「r」を2つグリフ登録しておくこと。

aalt

「Degault」を選択したまま、「+」をクリック。

「known feature」を選択し、「Add Feature」パネルのドロップ選択欄から「Access All Alternates (aalt)」を選択し、「Finish」ボタンをクリック。

aalt

「Degault」の下に「Access All Alternates (aalt)」が生成される。

aalt

「Access All Alternates (aalt)」を選択し「+」をクリック。
「Add Loockup」パネルから「Alternate substitution」を選択し、「Finish」ボタンをクリック。
その下に「Alternate1」が生成される。

aalt

「Alternate1」を選択し、「+」をクリック。
左側「Input」から「r」、右側「Output」から登録したグリフ「r_1」を選択。

aalt

⑥ 確認。

aalt

⑦ 「r」に複数のオルタネートを追加する場合、「Output」欄に「r_1 r_2」とグリフ名を記述。必ず半角スペースを挟む。
※「r」に4のオルタネートをグリフを登録した場合は、「r_1 r_2 r_3 r_4」と記述。
大丈夫であれば「OK」をクリックし、設定完了。


◆ プレビューで入力確認

preview

① ツールバーの何もない箇所で右クリックし、「Preview」を選択。

preview

② 試しに「fir」と入力。

preview

「liga」に✔を入れると、リガチャー(合字)が表示される。

preview

「aalt」に✔を入れると、オルタネート(異字体・代替文字)が表示される。
※ここでは登録した「r_1」が表示

preview

「2」を選択すると、2つ目のオルタネートが表示される。
※ここでは登録した「r_2」が表示


◆ 最終仕上:フォントファイルを作成

export

「Export Font」→「Export Desktop (ttf/otf)」をクリック。
※もしくは「File」→「Export Font」→「Export Desktop (ttf/otf)」
OpenType形式のフォントが生成される。


◆ 参考


◆ このページのURL
https://e-daylight.jp/fonts/fontcreator

2020年1月26日執筆