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2010.05.17
オリジナルフォント Garamond DF |
去年からコツコツとつくっていたオリジナルフォント「Garamond DF」の大文字と数字がほぼ完成。
不変的な骨格をより強調させるため、極端なコントラストを施しました。
このあたりは、ずっと研究しているトム・カーネイズ(Tom Carnase)の影響です。
ここに掲載された
Didi の原型となったと思われる書体を見てください。
彼のレタリングは本当に極端なんです!
特に「S」は納得するカーブが引けるまで、何度も何度も修正。
数字に関しては、SIMONE
INC. 率いるムラカミカイエさんからアドバイスをいただきました。
あとは小文字と記号をつくって、年内を目途に完成予定。
是非、お持ちの「Garamond」と比較してみてください。 |
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Garamond DF by Daylight Fonts in 2010 |
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2010.05.15
ファッション写真×書体 サエグサアヤさんとのコラボ |
ファッション写真家サエグサアヤさんとのプロジェクト。
フォント化されていない書体を復刻したリバイバルフォントと
オリジナルフォントをメインに使用した実験的タイポグラフィー作品です。
きのう、サエグさんよりはじめてメッセージをいただき、
彼女のブログを見ると、文字を乗せたい素晴らしい写真ばかり!
その趣旨を伝えると、トントン拍子に使用許可がいただけたので、
さっそくサエグさんのブログから写真を10枚ピックアップし、 1時間ほどで完成。
やっぱりいい写真だと、サクサク作業が進みます。
文字は、たまたまスティーヴィー・ワンダーの曲を聴いていたので、彼の曲名から。
これでオリジナル・復刻フォントの実験ができると思うと、なんだか水を得た魚のような気分で爽快!
まだテスト段階ですが、チェックしてみてください。
http://e-daylight.jp/aya/
サエグサさんとジョエルさんのブログ
http://ayas-joelc-photograhy.blogspot.com |
贔屓になっているパージナさんより、LSC社の書体カタログが届いた。
LSC社(Lubalin, Smith, Carnase Inc.)とは、ハーブ・ルバーリン、アーニー・スミス、トム・カーネイズによって
1969年に設立された会社で、主にオリジナル書体の供給がメインだったよう。
「Avant
Garde Gothic」や「Serif
Gothic」、「Lubalin
Graph」など、
現在でもよく使われている名書体がここからITC社へ供給された。
同カタログは44枚の書体シート、つまり44書体を収録。
古い本なので、本当はもっとシートが入っていたかも知れない。
「LSC Manhattan」(ITC
Manhattan)が「LSC Broadway」、
「LSC Book」(ITC Book)が「LSC Hess」という名前で掲載されていて、その創成期をうかがい知ることができる。
以上の内容から、このカタログはITCが設立される前の1969年か1970年頃のものと推測。
一番の収穫は、この一年ずっと探し求めていた幻の書体「LSC Caslon Swash」が収録されていたこと。
この書体は「LSC Caslon Italic」同様、正式にリリースされたかさえ不明だ。 |
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2010.05.06
リバイバルフォント Caslon Headline |
レア書体「Caslon Headline」を復刻してみた。
リリースはおそらく1970年で、デザインはハーブ・ルバーリンとトム・カーネイズ。
ヘッドラインというだけあって、わりとオーソドックスなデザインですね。
ウエイトはこれのみ。
特徴は 6 や 9 が傾いていて、J と j の処理もいい感じ。
これで公式的に LSC 社(Lubalin, Smith, Carnase)からリリースされた書体はひととおり揃ったので、
あとは、「Caslon 223」と「LSC Book」の各ウエイトを復刻するのと、
謎に包まれた「Caslon Swash」の資料を入手するだけ。 |
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Caslon Headline by Herb Lubalin, Tom Carnase fot LSC / ITC in 1970 |
アメリカの音楽雑誌『FADER』
Issue 67 に僕がデザインしたオリジナルフォント「Bernhard Neo」が掲載されました。
15, 16-20, 67ページ
http://thefader.cachefly.net/thefader_issue67.pdf
なんかこうして自分がつくったものが印刷されるって、うれしいですね。
この2年近く、書体に没頭した甲斐がありました。
さて、掲載までの経緯です。
以前からコツコツとつくっていた「Bernhard Neo」のコンセプトデザインを
NYのグラフィックデザイナー
Justin
Thomas Kay 氏に見せると、
「新しく携わる雑誌で使いたいから至急送ってくれ!」とメールが来たので、慌てて制作。
ベースは「Bernhard」という1912年にリリースされた大好きな書体で、
これをモダンにアレンジできないかなぁとスケッチしていたわけです。
参考にしたのは、ルバーリンとカーネイズによる「Fat
Face」。
なんといっても、このふっきれ感が大好きで、
ローマンにカーネイズ特有のカリグラフィーのテイストを盛り込んだ、個性的な書体を目指しました。
極度のコントラストを施したおがけで、より骨格が強調されていると思います。
急いで仕上げたので、もう少しいじる予定。
ちなみにジャスティンは『FADER』誌のクリエイティブ・ディレクターで、
去年末にルバーリンの母校クーパーユニオン大学で開催された「Lubalin
Now」のロゴを手掛けた人物。
レア書体好きです。
ジャスティン、ありがとう! |
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Bernhard Neo by Daylight Fonts in 2010 |
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